このページの使い方
道路設計の主要な基準値を、道路構造令に基づいて1ページに集約した早見ページです。まず下の早見表で数値を確認し、根拠や使い方を詳しく知りたいテーマは各解説記事へ。設計速度が決まれば、曲線半径も勾配も視距もここから芋づる式に引けます。
設計の出発点 ― 区分と設計速度
道路設計は、まず道路の区分(種・級)を決め、そこから設計速度を確定するところから始まります。以降のすべての数値が、この設計速度に連動します。
| 種別 | 地方部 | 都市部 |
|---|---|---|
| 高速自動車国道・自動車専用道路 | 第1種 | 第2種 |
| その他の道路(一般道路) | 第3種 | 第4種 |
→ 詳しくは 道路の区分と設計速度 / 車線と路肩の幅員
設計速度から引く ― 線形の主要数値 早見表
1つの設計速度に対して、最小曲線半径・縦断勾配・縦断曲線・視距・緩和区間が一括で決まります。実務でよく使う行を太字にしています。
| 設計速度 (km/h) | 最小曲線半径 (規定/特例) | 最大縦断勾配 1〜3種(規定/特例) | 縦断曲線 凸/凹半径 | 視距 | 緩和区間長 |
|---|---|---|---|---|---|
| 120 | 710 / 570 | 2 / 5 % | 11,000 / 4,000 | 210 | 100 |
| 100 | 460 / 380 | 3 / 6 % | 6,500 / 3,000 | 160 | 85 |
| 80 | 280 / 230 | 4 / 7 % | 3,000 / 2,000 | 110 | 70 |
| 60 | 150 / 120 | 5 / 8 % | 1,400 / 1,000 | 75 | 50 |
| 50 | 100 / 80 | 6 / 9 % | 800 / 700 | 55 | 40 |
| 40 | 60 / 50 | 7 / 10 % | 450 / 450 | 40 | 35 |
| 30 | 30 / ― | 8 / 11 % | 250 / 250 | 30 | 25 |
| 20 | 15 / ― | 9 / 12 % | 100 / 100 | 20 | 20 |
- 最小曲線半径 ― R≧V²/127(i+f)。遠心力と摩擦・乗心地のバランス(第15条)
- 縦断勾配 ― 満載トラックの登坂性能で決まる。5%超は登坂車線(第20・21条)
- 縦断曲線 ― 凸は視距、凹は衝撃で決まる(第22条)
- 視距 ― 1.2mの目から10cmの物を見とおす距離(第19条)
- 拡幅と緩和区間 ― 内輪差と、すりつけの作業場(第17・18条)
勾配まわりの基準
| 項目 | 基準値 | 条 |
|---|---|---|
| 最大片勾配 | 積雪寒冷はなはだしい6% / 積雪寒冷8% / その他10% / 第4種6%(自転車道等なし第3種も6%) | 第16条 |
| 横断勾配(舗装道) | 1.5〜2%(歩道等は2%標準) | 第24条 |
| 合成勾配 | 10 / 10.5 / 11.5%(設計速度別)。積雪寒冷はなはだしい地域8%以下 | 第25条 |
断面・施設まわりの基準
| 項目 | 基準値 | 条 |
|---|---|---|
| 建築限界(高さ) | 車道4.5m(重要物流道路4.8m・路端3.8m)/ 歩道・自転車道等2.5m | 第12条 |
| 停車帯 | 幅員2.5m(大型車少なければ1.5mまで) | 第9条 |
| 待避所(3種5級) | 相互間300m以内・長さ20m以上・車道幅員5m以上 | 第30条 |
このシリーズに共通する3つの考え方
個々の数値を超えて、道路設計の基準には共通する作法があります。実務で迷ったときの拠りどころとして、このシリーズで繰り返し書いてきたことを3点にまとめます。
- すべては設計速度から連鎖する。区分→設計速度→線形・断面の各数値、という順に決まる。だから計画交通量と区分を設計の入口で固めることが、手戻りを防ぐ最大のポイント
- 規定値で粘り、特例値は根拠とセットで。表の特例値は「楽になる抜け道」ではない。採用するなら、規定値で計画した場合との比較(地形・支障物件・事業費)を協議資料で示すのが作法。発注者はその根拠を決裁と検査で説明する立場にある
- 曲線1つは「半径+片勾配+拡幅+緩和区間+視距」のセット。IP点を1つ動かせば、この5つを確認し直す。線形は単独の数値ではなく、連動するシステムとして扱う
大事な前提: 現在、道路構造の基準は道路構造令を参酌して各道路管理者(都道府県・市町村)が条例で定める仕組みになっています。このページの数値は国の道路構造令に基づく入口の整理であり、実際の設計では必ず該当する道路管理者の条例・最新の条文を確認してください。
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記事一覧(12テーマ)
- ① 道路の区分と設計速度(第3・13条)
- ② 車線と路肩の幅員(第5・8条)
- ③ 最小曲線半径(第15条)
- ④ 片勾配(第16条)
- ⑤ 曲線部の拡幅と緩和区間(第17・18条)
- ⑥ 視距(第19条)
- ⑦ 縦断勾配(第20条)
- ⑧ 縦断曲線(第22条)
- ⑨ 横断勾配と合成勾配(第24・25条)
- ⑩ 建築限界(第12条)
- ⑪ 待避所(第30条)
- ⑫ 停車帯(第9条)
※出典: 道路構造令(各規定)。国土交通省公表の道路構造令解説資料および条文を参照し、2026年6月時点で確認しています。法令は改正されることがあり、また道路構造の基準は各道路管理者の条例に委任されているため、業務では最新の条文・該当する条例をご確認ください。
